著作物を無断で使うとどうなるのか

絵画、小説、写真など創作的な作品にはすべて著作権があります。著作権が発生するためには、審査は必要ではなく、作品が生み出されると同時に著作権が発生します。また、技術的な巧みさも関係ありませんので、素人が書いたものであっても、プロの作品と同様に権利が生じます。仮に、ある者が別の者が書いた未公表の小説を複写して、許可を得ることなく、自己の名義で出版したとします。この場合、出版した者は、複写した時点で複製権の侵害となり、出版した時点で譲渡権の侵害となり、自己の名義に変更した時点で氏名表示権の侵害となり、不特定多数の人に提供した時点で公表権の侵害となります。このように、著作物を無断で使用した場合には、通常、複数の著作権侵害にあたります。勝手に使用された者は、不法行為として民事上の請求をすることができます。著作権法には、114条に損害額の推定規定があり、侵害された事実について立証できれば、最低限「行使につき受けるべき金銭の額に相当する額」について請求することができます。また、119条以下には罰則に関する記載があり、一定の場合には懲役を含めた刑罰を受ける可能性があります。もっとも、日本では親告罪が採用されているので、被害者が告訴した場合に限って、刑罰を科されます。

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