著作物とならない物

小説や絵画、写真は一般に著作物だとされています。著作物は、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義されます(著作権法2条1号)。このように著作物といえるためには、創作性が必要です。もっとも、小説や絵画等において創作性が認められるためには、何らかの個性が表れていれば十分だといわれています。小説や絵画の場合、創作する人によってさまざまな作品となりえますから、著作権による保護を与えても弊害が生じません。このため、著作物として認められる範囲が広いのです。これに対して、標語にはできる限り短文で一定のテーマを含ませなければならないという制約があり、似通った作品になってしまいます。このため、著作権による保護を与えてしまうと、後続する作品を創作することができなくなります。このような弊害を防ぐため、標語が著作物として認められるためには、高い創作性が必要となるのです。標語という形式をもって一律に著作物にあたらないわけではありませんが、著作物にあたることは稀であるとはいえます。一律に著作物でないとされるものに、著作権による保護期間を過ぎた作品があります。保護期間を過ぎた作品は、パブリックドメインに属していることになり、誰でも自由に使用できます。たとえば、昔から伝え続けられてきた民話は、保護期間が満了していることが多く、通常、著作物とはされません。

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